本会は、大正11年(1922)日本大学高等工学校建築科の第1回卒業生誕生の時をもって発祥とし、今日まで80年の歴史と伝統のもと、理工学部建築学科、理工学部海洋建築工学科、生産工学部建築工学科、工学部建築学科、及び短期大学部建設学科の卒業生で構成され、会員数は延べ約6万名を数えております。
その目的は本学建築系卒業生の親睦と研鑚を図るとともに、学生を支援し、学内外を問わず会員の社会的発展に寄与することとしております。
これらの目的達成のため、時局にふさわしい講演会の開催や、5つの専門分野(計画系/構造系/海洋系/材料施工系/環境技術系)の研究会においての見学会、研究・講演会、懇談会等をそれぞれの分野にわたって年4~5回催し、会員相互のコミュニケーションを図っております。
また、在校生に対しては、桜建賞・斎藤賞・加藤賞の授与並びに3学部設計競技等を主催しており就職セミナー等を通してOBとの交流を図っております。
さらに、会誌「桜建会報」や建築トピックスを扱ったアカデミックレポート、会員名簿及びボランティア名簿を発行しております。「桜建会報」では、会員の動向や研究室活動、地域支部や職域支部の動向等の情報を随時掲載しております。
すべての生きものの生命維持に不可欠のエネルギー源の確保にあたって、人間は食物の再生産という方法(農業)を見つけ出しました。このときを契機に人間は他のすべての生きものとは異なる地球上の支配者としての立場を得たのです。
また、すべての生産活動に必要な動力源を、約8,000年もの間、人間や動物、水、風などの動力にたよって、その力をを利用してきました。そして、18世紀に至り、人工的に動力を作り出すことに成功、これによって生産活動のみならず、あらゆる私達の消費活動をも質量共に大きく変化させることとなったのです。これら一連の発明、発見を、第1次、第2次産業革命として位置づけると、21世紀を迎えた今日、第3次産業革命として位置づけられる通信機器(携帯電話を含めインターネット)の発明・普及が私達の諸活動のみならず、思考形態、つまりは人間という生きものの本質を変えるかもしれない状況が予見される事態となってきました。"グローバリゼーション"というキーワードでいわれる現象が、経済をはじめ様々な分野で私達の生き方に影響を及ぼしています。こうした時代の流れにあることを認識した対応が、あらゆる既存の組織活動に求められているのではないでしょうか。
桜門建築会もこうした時代の流れにあって、これまでの活動について総点検をしてみる必要があると思います。その際に忘れてはならない重要なことは、桜門建築会の設立・存在のゆるぎなき根本理念の継承でありましょう。
それは、日本大学で建築学を学んだ卒業生と教育に従事している(した)教員を正会員とし、その交流活動を通じて建築界と母校の発展に貢献することという誠に高邁なるものであります。この理念の下で、目的達成の為に時代に見合った方法での再構築が必要でありましょう。ひとつの提案をしては、母校、会員相互のスピーディーで豊富な情報ネットワークの構築です。その為には広報委員会の強化によるインターネットの立体的な有効活用(パスワードによる掲示板の立ち上げなど)が重要な課題となります。
80年以上の学部をこえた同学の志をつないだ実績ある活動を、時代に見合った手法で、更に有意義なものとする工夫をこらし、存在感のある桜建を実現いたしましょう。会員の叡智と桜建への思いを結集しましょう。
その為には老・壮・若の三結合がぜひとも必要です。まず、会の運営に関わる各役員構成の見直しが必要です。自民党ですらといったら叱られるかもしれませんが、議員の定年制を導入しております。長年、会の発展に協力して下さった方でさらに会の行く末にご教導くださるという方々には、別に協力の場を設けることを考えたらいかがでしょうか。
桜建会活性化の為には、若く時代の空気の中で活躍している方々の参加が不可欠と考えます。会員皆様の積極的なご参加を期待いたします。
1940年生まれ。長野県出身。日本大学大学院榑土課程修了。専攻:アジア建築史学。現在、日本大学理工学部教授。